中国・漢の時代の曲に「酒狂」という曲があります。
古琴(琴柱のない中国の七絃琴)で演奏される曲です。
中国では有名な曲とのことですが私はその曲を知りませんでした。
中国出身の生徒さんは以前から日本文化に興味を持ち、
生け花や箏の習い事をしています。
日本と中国の架け橋になりたいという気持ちが強く、
この「酒狂」の曲を日本の楽器である箏で演奏し、
日本と中国向けに動画配信をしたい、ということで
この曲の編曲を依頼され、今日はその撮影をしました。
現在演奏されている箏も、元々は中国やアジア大陸から
唐の時代に渡ってきた『雅楽』の中の楽器の一つです。
『雅楽』の「越天楽」のメロディーに歌詞をあてはめて歌う「越天楽今様」を元にして、
「♪酒はのめのめ 飲むならば~」の歌詞で有名な「黒田節」ができたとされています。
「酒狂」「(越天楽今様を元にした)黒田節」どちらもお酒つながり。
「酒狂」の編曲の際には、日本と中国の文化交流をしたい、
という生徒さんの大きな想いを前面に出したく、
途中で「黒田節」のテーマも組み込みました。
【「酒狂」を奏でていた一人の中国の老人。
曲を奏でながら良い気持ちでうとうとと夢の中へ。
夢では船に揺られてゆらゆら良い気分。
黒田節の音楽がどこからともなく流れてきて、
その歌い手さんと楽しくお酒を酌み交わしてまた良い気分。
これは夢だったのかな?と思っていたら、
最後には中国人も日本人も関係なく、
たくさんの人が楽しそうにお互いの曲を歌ったり奏でたり。
皆で一緒にお酒を酌み交わしつつ楽しい時間を過ごして、交流が一層深まる】
というようなストーリーが思い浮かび、その思いを曲にしてみました。
今回は中国の生徒さんがソロで「酒狂」の撮影をし、
また私ともうひとりの生徒さんと「さくら」の撮影もしました。
外国の方向けに、華やかに振袖にて~
和気藹々と楽しい撮影でした!
撮影してくださった井上さんにも感謝しております^_^
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