より深い趣を
2012.01.22.22:59
調絃をさせていただきました。
調絃とは箏の糸をチューニング、音を合わせる事をいいますが、
曲によって全てチューニングが変わる楽器なので
同じ箏を前後の曲で使うことはなく、ずらりとお箏が並びます。

これでも三分の一くらい。
プログラムの全国高等学校箏曲連盟会長のご挨拶の中に
「昨年の東日本大震災は人々の心の中に眠っていた
日本的心性を目覚めさせたように思います。
底なしの喪失感覚の中で、ささやかな人の心遣いにもありがたさを感じ、
聞きなれている曲にもより深い趣を感じ取るのではないでしょうか」
という一節がありました。
音楽を聞いている時、それはその人それぞれの経験の中で、
経験に感覚と感情を乗せて聞いている。
そしてきっと、演奏する時には自身の思いの深さを更に乗せて弾いている。
当たり前のようですが、これを理解して弾くのと弾かないのとでは
全然ちがうことをこの文章で
またストレートに教えてもらえた気がします。
頭で考え過ぎてもいい演奏はできないですが
結局はハート・心もちなんでしょうね(*^_^*)
今日高校生の熱い演奏を聞いていてもそう思いました。

先日お世話になった函南の長光寺さんでいただいたお抹茶と
ハートに矢がささったかわいらしいお菓子。
こんなふうに心にまっすぐに響く演奏ができたらいいなぁ。。。