蝉の声と大雨 『犀ヶ崖』公演終了
2013.08.26.15:54
8月25日夜公演、26日昼公演終了しました。
夜と昼では見ていただく景色も感じ方も大分違ったものに
なっているかもしれませんし、
演者側もまた違う舞台という気持ちで臨んでいたように思います。

コンテンポラリーダンサーのbableさんと織田きりえさん。
ダンス等の動きも中の空間と外の庭園、両方を使って、
何とも贅沢な空間でした。

もともと歴史の裏側には歴史に描かれていない悲しい物語や
忘れられている人物がいて、それぞれに人生がある。
今回の『犀ヶ崖』もしかり、今まで上演してきた『鶴姫』『亀姫』『桜御前』もしかり。
そのあたりに焦点を当てて描かれているのも脚本・演出・鼓の今井尋也さんの
素晴らしさだと思います。
ということで本編のサイドストーリーとして、また物語の説明の補助として
毎度おなじみ??楽器演奏者による小芝居が今回もありましたが、
ワタクシは犀ヶ崖近くの農民、突然産気づくアミちゃん役でした。
真面目に演奏したかと思えば突然セリフを言いだすスタイルに
最近慣れてきました(笑)
蝉の声、水のせせらぎ、風のそよぎ、庭のみどり。

松韻亭での公演は、自然の大きな力に助けられている事を実感します。
その中でもこのお昼の公演は、まるでお話とリンクしていくかのように、
戦に旅立つシーンや台詞を言った途端、急にバケツをひっくり返したような大雨。
台詞のところでは一回やみ、また2人で舞うところでは大雨・・・
そして最後には晴れるという、神がかったような自然の舞台装置でした。
![1001108_696653980348526_706242376_n[1]](http://blog-imgs-60.fc2.com/b/i/w/biwakotocom/20130826162009faf.jpg)
野外公演はじめ、色々なシチュエーションで演奏させて頂いていますが
ここまで色んな事がぴたりとはまった経験は無く、
まさに自然と一体の舞台でした。

今回も、東京、浜松からお越し下さったお客さまやお手伝いして下さった方々に
感謝しております!
「犀ヶ崖」の物語、どこかでまた再演出来る機会を願って・・・